出会い系サイトといえば、それを利用したことがなくても誰でもその名を一度は聞いたことがあるでしょうし、その危険性についても知っていることが多々あるかと思います。
出会い系サイトは異性交際を求める男女が気軽に知り合えるインターネットサービス事業としてインターネットの社会への普及とともに増加してきたと考えられますが、その利用のしやすさとインターネットサービスゆえの法的な規制の不備によって、18歳に満たない児童が成人男性による性的暴行や買春行為などの当事者となってしまうという悲惨な事件が起こる要因にもなっていました。
そうした被害をできる限りなくすべく、平成１５年に制定されたのがこの「出会い系サイト規制法」というものです。
正式には「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」と言います。
これは正式名称からもある程度想像できるように、児童に被害を加えた大人を罰するものではなく、あくまでそうした被害を未然に防ぐための措置として設けられた法的規制です。
この法律は、平成１５年に作られてからしばらくしてもなかなか被害の減少が見られなかったことから、平成２０年にその一部が改正されました。
第一章の総則から第六章の罰則まで、全三十七条に付則を加えたものとして成り立っています。
この法による規制の対象となるのは主に、インターネット上で出会い系サイトを営む事業者で、インターネットで出会い系サイトを運営していくに当たっては、この法の内容を知り、規定された条項に反することないように注意してサイトの運営をしていく必要があります。
出会い系サイトにおける児童の被害をなくすためには児童やそれを利用する大人への注意・警告なども必要だと思われますが、こうした法律によってインターネット出会い系サイト事業そのもののあり方にも規制監視を行うことが重要になると思われます。
熟女専門サイトを含めた出会い系サイト規制法の目的
出会い系サイト規制法の目的は、第一章総則の第一条にあります。
内容は、簡単にいうと、出会い系サイトによる児童買春や、その他出会い系サイトの利用によって生じる様々な犯罪から児童を守るためにインターネット異性紹介事業(出会い系サイトの運営)に対して必要な規制を行うこと、そしてそれによって児童の健全な成長過程に貢献すること、です。
またここでいう児童というのは、規制法の第二条定義にあるように、18歳に満たない者のことです。
出会い系サイトの利用によって児童、あるいは若い十代の中高生達が様々な凶悪犯罪に巻き込まれています。
それには、例えばこんなケースがあります。
出会いサイト内でいくらか言葉のやりとりをした相手の男性にドライブに誘われて待ち合わせの場所へいく。
楽しいドライブができると思いきや、そこで待っていた数人の男性に囲まれて自動車に監禁させられ、貴重品を奪われたり、無理矢理性交為を迫られたりするといった強盗、強姦事件です。
場合によっては親に電話させられて身代金として高額な現金を支払わされたりするケースもあります。
中高生は誰か友達といっしょなら危ない相手だったとしてもなんとかなると思いがちで、ほとんど知りもしない出会い系サイトで見つけた相手の誘いに安易に応じてこうした犯罪に巻き込まれてしまいます。
また他にはこんなケースもあります。
出会い系サイトを通じて知り合った男性と交際するようになり、そしてその相手に好意を持ち、信用して性的な関係を持つようになる。
それからホテルなどで相手に撮られた裸の写真をネタに高額の現金を要求されてしまう、というような恐喝事件です。
法律上の言い方はともかく、こうした具体的な重大犯罪の発生を防ぎ、また児童がそうした犯罪に巻き込まれないようにすることが、この法律の実際的な目的であると考えられます。
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